第2回:AIはエンタメ業界でもすでにメインストリーム?~特集:改めてAIがエンタメ業界にもたらす問題と価値を専門家が語る
公開日: 2023/12/05
米ロサンゼルスで行われた「Variety Entertainment & Technology Summit 2023」にて9月21日、生成AIがエンタテイメント業界に与える影響や今後の活用についてのパネル・ディスカッション“The Opportunity for AI”が開催されました。同パネルでは、MicrosoftやAmazon、そしてロサンゼルスの巨大スポーツ&エンタテイメント&商業エリアであるハリウッドパークなど多様な会社のAI担当者と、AIの専門家が登壇。本特集ではその模様を3回にわたりレポートします。
第2回は、巨大スポーツ施設におけるAI活用例と、多様な企業が生成AI導入に動いている様子が紹介されました。
※本記事で触れられている内容は2023年9月時点の情報です
アンドリュー・ウォレンスタイン(Andrew Wallenstein)
Variety Intelligence Platform:代表&チーフメディアアナリスト
パネリスト
トラビス・サンプソン(Travis Sampson)
ハリウッドパーク:シニアバイスプレジデント兼最高技術責任者
クリス・マットマン(Dr. Chris Mattmann)
AI&機械学習分野の国際的専門家
ヒナ・ディクシット(Hina Dixit)
Microsoft ベンチャーファンド「M12」:パートナー
ティア・ホワイト(Tia White)
Amazon:AI&機械学習部門ジェネラルマネージャー
AIはすでにそこにいる。巨大スタジアムのトイレでも活躍
AIというと、華やかで大規模な展開をイメージしますが、実は、身近なところでAIが活用されている例として、米ロサンゼルスのSoFiスタジアムやYouTubeシアターなどのスポーツ場や商業・居住施設が集まるハリウッドパークのトラビス・サンプソン氏が、同社の取り組みに言及しました。「私たちにとって、AIはビジネスの最前線ではなく、きわめて舞台裏にあるものです。ハリウッドパークの来場者や利用者が意識することはないと思いますが、スタジアムへの観客誘導、サイバーセキュリティ対策、リアルタイムに情報を知らせるデジタルサイネージなど、様々なバックエンドでAIが活躍しているのです」。
「例えば、(米国発の大規模スポーツエンタテイメント)WWEのイベントでスタジアムに76,000人が来場したとして、トイレの紙が不足した際、AIが『どこどこのトイレで、これとあれが切れています』と知らせ、必要な人員を送ることができます。このように、AIは会場内の様々な場所で役立っているのです」。
知る人ぞ知るツールだったAIが最前線へ
ここでモデレーターが、「生成AIに関しては、まだ黎明期や初期だと言われているが、今後、どれほど早いスピードで進化していくのか?」と問いました。
サンプソン氏は、生成AIの発達スピードは、どれほど速くAIが標準化されるかによると答えました。「AIは長い間、技術者やオタクのみが扱う知る人ぞ知るツールでしたが、今、最前線に躍り出ようとしています。私たちは、優秀なイノベーターやクリエイターが、こうしたテクノロジーを日常生活レベルで使えるようにしてくれるのを待っています。AIの発達スピードは、これらの技術がどれほど早く一般に浸透するかによると思います」。
そのうえで、ビジネス面でも今後、多くの企業がAIモデルや技術を導入するはずだというサンプソン氏。「AIが実際にビジネス文書を読み込み、既存の文脈に基づいた応答を生成できるようなモデルの作成には時間がかかると思いますが、電子メールの自動返信のような単純なAIは長い間存在してきました。今後は特に、コンテンツの起草や管理などの業務でAI活用が進むと思います。同時に、法律的な見地から解決しなければならないことも膨大になるでしょう」。
AIはバブルやトレンドではなく、メインストリーム
Amazonのティア・ホワイト氏は、多くの業界でAIニーズが高まっていると証言……(以下、会員限定記事にて掲載)
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