推しファンが作る総合価値を年代別にランキング:VTuber、アイドル、ギャンブル、ガンダムなど傾向が明らかに
公開日: 2025/08/01
メディアを横断して、推しているファン(=推しファン)が作り出す総合価値が高いエンタメブランドはなにか。GEM Standardでは毎月、「推しファン人数」「支出金額」「接触日数」からエンタメブランドの経済価値を数値化した「推しエンタメブランド価値」の総合ランキングを発表しています(7月の総合ランキング)。今回は、7月の最新調査データを用いて、年代別での傾向の違いについて深堀りしました。
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全世代共通で価値の高い「推しエンタメブランド」について
最も多くの年代でTOP10入りしたエンタメブランドは、5つの年代に支持された『Snow Man』『鬼滅の刃』『競馬』でした。『Snow Man』は20代での1位をはじめ、60代を除く各世代で5位以内と、経済価値の高さが際立っています。続いて価値が高かったのは『鬼滅の刃』で、30代で1位を獲得しているほか、20代を除くすべての世代でTOP10に入っています。続く『競馬』は、馬券を購入できる20代以上のすべての世代でTOP10入りしました。
各年代の特徴について
次に各年代のランキング傾向の違いをみていきます。
【15~19歳】『ホロライブ』『にじさんじ』『YouTube』など、VTuber界隈が高い傾向
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1位、2位にはVTuber(バーチャルYouTuber)の“企業勢”である、『ホロライブプロダクション』『にじさんじ』が入りました。1位の『ホロライブプロダクション』の内訳をみると、「支出金額」が13億円と2位以下に比べて特に高く、「推しエンタメブランド価値」を押し上げました。また、7位には『YouTube』が入っており、15~19歳にとって動画共有プラットフォームを介したエンタメブランドの価値が高い傾向にあることが、他の世代との大きな違いとなりました。
【20代】『Snow Man』『SixTONES』などアイドルグループが多くランクイン
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20代のランキングでは、1位の『Snow Man』をはじめ、3位『SixTONES』、7位『日向坂46』、8位『なにわ男子』と、アイドルグループが多くランクインしています。また、「支出金額」が10億円以上になるエンタメブランドがアイドルグループを含む8つもあるなど、他世代と比べて高いことも特徴といえます。
【30代】上下年代の特徴をつなぐランキング、例外は『刀剣乱舞』
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30代は、1位の『鬼滅の刃』から4位の『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』までの「推しエンタメブランド価値」が1,500超と、4つのエンタメブランドが拮抗しているのが特徴です。なかでも『鬼滅の刃』は「推しファン人数」が飛び抜けて多く、「支出金額」も10億円を超えていることから、1位の座を獲得しました。また、顔ぶれをみると、上下の年代のエンタメブランドが入り混じっていることが分かります。15~19歳で1位だった『ホロライブプロダクション』が7位、20代で2位の『ONE PIECE』が5位、40代、50代でTOP10入りした『機動戦士ガンダム』が10位にランクインしました。一方、『刀剣乱舞』は30代でのみTOP10入りし、8位に入りました。
【40代】『競馬』『パチンコ・パチスロ』がTOP2
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1位に『競馬』、2位に『パチンコ・パチスロ』がランクイン。どちらも「支出金額」が20億円付近と特に高く、「推しエンタメブランド価値」を押し上げており、他の年代に比べて異色な印象を与えています。各年代を通じて唯一のランクインとなったのは8位の『アイドルマスター』。「推しファン人数」「接触日数」はTOP10で最も低いものの、「支出金額」が『競馬』『パチンコ・パチスロ』に次ぐ大きさとなっていることで、TOP10入りを果たしました。
【50代】『機動戦士ガンダム』が圧倒的1位を獲得
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『機動戦士ガンダム』が1位を獲得。「推しエンタメブランド価値」は2,354GEMと2位以下を大きく引き離しています。内訳をみると、20億円もの「支出金額」が大きく寄与していることが分かります。また、6位の『宝塚歌劇団』、7位の『プロ野球』は下の世代ではTOP10入りしておらず、この年代以上を特徴づけるエンタメブランドといえそうです。
【60代】『宝塚歌劇団』が唯一の1,000GEM超えで首位
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『宝塚歌劇団』が1位を獲得。「推しエンタメブランド価値」がTOP10で唯一1,000GEMを超えました。2位には『東京ディズニーリゾート』がランクイン。TOP2は「推しファン人数」は多くない一方、「支出金額」が高く、これが「推しエンタメブランド価値」を押し上げた要因といえます。3位にはNHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』が入っており、全世代で唯一のTOP10入りとなります。そのほか、各年代通じて唯一のTOP10入りを果たしたのが6位『韓国ドラマ』と7位『大谷翔平』。また、10代で7位に入った『YouTube』が60代で9位に入っていることも興味深い動きといえます。
複数世代にわたって高い経済価値を示すエンタメブランドもありつつも、世代ごとに支持される推しエンタメブランドには明確な違いがあり、特定世代にのみ強い支持を受けるエンタメブランドも存在することが明らかとなりました。今後のマーケティング戦略やコンテンツ開発においては、世代ごとの価値構造を的確に捉える視点が不可欠であるといえます。
「推しエンタメブランド価値」7月の総合ランキングはこちら毎月約3万人、全国に住む15~69歳の男女に対して、メディアを横断し「いま、推しているエンタメブランド」に関する大規模調査を実施。エンタメブランドの価値をメディア横断でとらえ、<推しファン人数><支出金額><接触日数>を集計しているほか、これらの値から総合指標<推しエンタメブランド価値(単位:GEM)>を算出しています
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