旧ジャニーズ系が上位独占、迫る韓国系グループ~「推しファン」が作り出す男性アイドルグループのブランド価値のいまを探る
公開日: 2023/11/10
エンタテイメントをメディア横断でとらえ、エンタメビジネスの最大化をサポートする商品「推しエンタメブランドスコープ」では毎月調査を実施しており、最新のエンタメブランド価値を計測することが可能です。そこで本コラムでは10月の調査結果を用いて、「エンタメブランド価値」の高い男性アイドルグループを特定するとともに、様々な角度から深掘り分析を行いました。
「推しエンタメブランドスコープ」商品ページへ- 総合指標で旧ジャニーズ系が男性アイドルグループTOP3独占、
背後に迫る韓国系、日系はオーディション番組出身組が上位に - エンタメブランドのイメージ分析からみえてくる
「親しみやすい」旧ジャニーズ系と「高品質」な韓国系 - 年代別、地域別、ファンスケール別で
男性アイドルグループの推しファン属性を深掘り
総合指標で旧ジャニーズ系が男性アイドルグループTOP3独占、
背後に迫る韓国系、日系はオーディション番組出身組が上位に
「推しエンタメブランドスコープ」では、市場におけるコンテンツファンの広がり(推しファン人数※)と深さ(支出金額と接触日数で測られる関与度)から、エンタメブランドの価値を測る総合指標「GEM指数」を算出しています。10月調査のGEM指数ランキングTOP100は以下となりました。※そのエンタメブランドを今、好き/推している/はまっているとして挙げた回答者の人数(15-69歳の国内人口に合わせて重み付けを実施)
「推しエンタメブランドスコープ」<推しファン人数><支出金額><接触日数><GEM指数>詳細
上記指標は左から<GEM指標><推しファン人数><支出金額(億円)><接触日数(万日)>となり、GEM指標のTOP100となっています。メディアを横断したランキングにも関わらず、GEM指数TOP100内には、男性アイドルグループに関連するエンタメブランドが20組ランクインしました。彼らをSMILE-UP.(旧ジャニーズ)所属グループ、韓国系のグループ(韓国系)、その他のグループとして分類し、男性アイドルグループのみでまとめると以下のような結果となりました。
順位 | グループ名 | 分類 |
---|---|---|
2位 | 『Snow Man』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
13位 | 『なにわ男子』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
14位 | 『SixTONES』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
16位 | 『Stray Kids』 | 韓国系 |
32位 | 『BTS』 | 韓国系 |
41位 | 『NCT』 | 韓国系 |
50位 | 『Hey! Say! JUMP』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
51位 | 『ZEROBASEONE』 | 韓国系 |
60位 | 『SEVENTEEN』 | 韓国系 |
66位 | 『Aぇ! group』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
67位 | 『BE:FIRST』 | - |
69位 | 『嵐』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
71位 | 『WEST.』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
74位 | 『ENHYPHEN』 | 韓国系 |
76位 | 『King & Prince』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
84位 | 『INI』 | - |
86位 | 『関ジャニ∞』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
92位 | 『JO1』 | - |
96位 | 『NEWS』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
100位 | 『A.B.C-Z』 | SMILE-UP.(旧ジャニーズ) |
男性アイドルグループ関連のエンタメブランドに絞ったランキング上位3組は『Snow Man 』『なにわ男子』『SixTONES』と、SMILE-UP.(旧ジャニーズ)の強さが目立ちます。さらに66位には旧ジャニーズJr.で“デビュー”を果たしていない『Aぇ! group』も入るなど、TOP100には11組がランクインしました。また、21位には『ジャニーズ』の名称自体も入っているほか、今年5月にSMILE-UP.(旧ジャニーズ)を退所した『平野紫耀』が44位に入っているのも特徴です。
上位3組を追うのは、いずれも韓国系の『Stray Kids』『BTS』『NCT』の3組。48位には『K-POP』がランクインするなど、ジャンルそのものの根強い人気も垣間見え、TOP100には6組がランクインしました。支出金額・接触日数を含めた“今”のブランド価値を測るGEM指数では、『Stray Kids』が世界的アーティストで活動休止中の『BTS』をおさえて韓国系グループではトップとなりました。
その他の男性アイドルグループでは、67位に『BE:FIRST』、その後84位に『INI』、92位に『JO1』が入りました。66位から76位には男性アイドルグループが6組ランクインするなど、混戦を極めています。なお、LDH系のトップは『三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE』が116位に入っています。
そのほか特筆すべきは、オーディション番組出身のグループが多数ランクインしている点。51位の『ZEROBASEONE』は、韓国で2023年に放送された視聴者参加型のサバイバルオーディション番組「BOYS PLANET」を経て結成されたグループ。74位『ENHYPHEN』も、韓国のサバイバルオーディション番組「I-LAND」を経て20年に結成。67位の『BE:FIRST』は、SKY-HIの主催番組「THE FIRST」を経て21年に結成。84位の『INI』と92位の『JO1』も視聴者参加型サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』シリーズを経て、それぞれ21年・19年に結成されました。TOP100にランクインしたSMILE-UP.(旧ジャニーズ)以外の日系男性アイドルグループは、3組すべてがオーディション番組出身ということになります。
GEM指数に加え、その算出基となる各エンタメブランドの<推しファン人数><支出金額><接触日数>も、「推しエンタメブランドスコープ」では確認可能です。男性アイドルグループの特徴として、他のエンタメブランドに比べて<推しファン人数>と比較した際に<支出金額>が高い傾向にあることが分かります。
エンタメブランドのイメージ分析からみえてくる
「親しみやすい」旧ジャニーズ系と「高品質」な韓国系
一括りに男性アイドルといっても、推しファン(※)が抱くタレントイメージには違いがあります。今回、GEM指数ランキング上位に入った男性アイドルグループのイメージにはどのような特徴があるのでしょうか。推しエンタメブランドスコープの機能「発見する」では、縦軸・横軸の変数を自由に設定し、各種エンタメブランドのポジショニングを比較できます。以下の図は、……(以下、会員限定記事にて掲載)
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