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第1回:Netflixはゲームでも革新を目指す~マネタイズからの解放と多様なラインナップ~<特集:Netflixが明かすゲーム事業の特異性~ゲーム部門マイク・バーデュVP基調講演>
公開日: 2023/11/16

特集:Netflixが明かすゲーム事業の特異性~ゲーム部門マイク・バーデュVP基調講演 第1回

米ロサンゼルスで行われた「Variety Entertainment & Technology Summit 2023」にて9月21日、Netflixのゲーム部門バイスプレジデントのマイク・バーデュ氏が基調講演を実施。同社がゲーム分野に参入した理由、サブスクリプションの付加価値としての位置づけ、成功の基準、今後の展開などについて語った模様をレポートします。

第1回は、Netflixがゲーム分野に参入した理由、多様なラインナップの重要性、クラウドゲームのポテンシャルについてバーデュ氏が語りました。

※本記事で触れられている内容は2023年9月時点の情報です

モデレーター
トッド・スパングラー(Todd Spangler)
Variety/デジタル・エディター

スピーカー
マイク・バーデュ(Mike Verdu)
Netflix:ゲーム部門バイスプレジデント
《目次》

 

 

プレイ人口30億人のゲーム市場参入は自然な流れ

「2023年のビデオゲーム市場規模は4000億ドルを超えると推計されており、音楽・出版・映画を合わせた市場規模より大きく、ゲームは世界最強のエンタテインメント」と位置づけたのは、本サミットの別パネルに登場した米拠点のモバイルゲーム会社スコープリーの共同CEOハビエル・フェレイラ氏。こうしたなか、Meta、EA、Zyngaでのゲーム事業を経て、Netflixでゲーム部門を率いるマイク・バーデュ氏は、これほどの規模のゲーム分野への同社の参入は自然な流れだと話しました。

「グローバル配信サービスのNetflixにとって、世界で30億人が利用するビデオゲーム分野への参入は極めて自然な流れといえます。また、Netflixはアートとサイエンスの融合に重きを置いていますが、ゲームはまさに、その中心にあるメディアです。会員各々が、好きな世界観やキャラクター、ストーリーを多様なメディアで楽しめ、さらに新たなゲームを発掘できる環境を用意することは、理にかなっているのです」。

 

ゲームの収益化のプレッシャーを除くことで革新を起こす

ゲームをNetflixサブスクリプションの付加価値の一つと位置づけ、追加課金やゲーム内課金も行わないというバーデュ氏。ゲーム単体での収益化にこだわらないことのメリットを強調しました。「私は長年、ゲーム業界でたくさんの無料モバイルゲームを運営してきました。マネタイズへのプレッシャーがないということは、ゲームクリエイターやゲームメーカー、サービス会員、プレイヤーのすべてにとってメリットをもたらすのです」。

「特にコージーゲーム(リラックスしながら、気軽にプレイできるゲーム)やRTS(リアルタイムストラテジーゲーム)など、従来のビジネスモデルでは収益化が困難なゲームやジャンルもたくさんあります。私たちは、これらのゲームを支えるゲームメーカーの創造性と情熱を解き放ちたいのです。Netflixのゲーム事業における作り手の目標は、“プレイヤーを喜ばせ、また戻ってきてくれるようにすること”のみ。このように収益化のプレッシャーを取り除くことで、業界に大きな革新を起こすことが重要だと思っています」。

 

すべての会員に訴求できるバラエティ豊かなラインナップ

Netflixは2023年9月時点で、モバイルゲームを中心に75タイトルを展開中。まずはモバイルゲームから着手した理由についてバーデュ氏は、……(以下、会員限定記事にて掲載)

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