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Netflix利用者のうち「WBCきっかけ」利用者は男性40~50代多め、継続の鍵は新たなコンテンツとの出会い~Netflixの利用者構造をデータで読み解く(第2回)
公開日: 2026/05/15

Netflixによる「ワールドベースボールクラシック(WBC)」の独占放映権獲得がNetflixの利用者基盤に与えた影響を検証するため、GEM PartnersではWBC終了後の3月27日に国内の男女15~69歳の約8,000人を対象にインターネットアンケートを実施。前回のコラムでは利用者数の推移や契約形態について分析しました※1。今回はWBCによるNetflixの利用者層の変化や、継続理由・離脱理由について分析します。
※1:「WBC効果で利用者30%増、継続意向は高くはないが、「能動的に利用」の割合が高い~Netflixの利用者構造をデータで読み解く

《目次》
 

WBCキャンペーン後は男性割合が拡大

NetflixはWBC開催に合わせ、初月料金を最大50%割り引く「ワールドベースボールクラシック応援キャンペーン」(2月19日~3月18日)を実施しました。Netflixの利用者層※2の性年代構成比ついて、このキャンペーン前後の変化を確認します。
※2:利用者:自分が契約者であるかを問わずNetflixを利用した人の数

キャンペーン開始前となる2月18日時点の利用者は、女性や30代未満の若年層に寄った構成でした。しかし、キャンペーン実施後の3月27日の調査では、男性40代以上の割合が24%から27%に上昇しました。これにより、利用者全体における男性割合が拡大しています。

 

WBCきっかけで利用開始した人は男性40~50代の割合が高い

次に、「WBCきっかけ利用開始者」に絞って属性を分析します。この層は、キャンペーン開始前と比べて男性の割合が62%と非常に高いことが分かりました。特に、男性40~50代の比率が大きくなっています。前回のコラムにおいて、WBCきっかけの利用層は「自ら費用を負担して契約している(能動的な)」割合が72%と全体水準を上回っていることに触れました。今回の属性データと合わせると、野球のコアファン層である男性40〜50代が、能動的な新規層としてNetflixに流入した構図がみえてきます。

 

WBCきっかけ利用開始者の男性50代は継続意向が高い

続いて、WBCきっかけ利用開始者の継続意向と属性の関係をみていきます。WBCきっかけで利用を開始した男性50代は離脱率が低い特長がありそうです。

上記は3月27日時点におけるWBCきっかけ利用開始者の継続意向別の性年代構成比ですが、「今後も利用したい」と回答した層では男性50代の比率が14%であった一方、「やめたい」と回答した層では7%にとどまっており、男性50代は継続意向が相対的に高い傾向があります。WBCきっかけで利用を開始したボリュームゾーンである40代、50代のうち、特に50代が強い継続意向を示したことは、本施策の有効性を裏付ける重要な一要素となっています。

 

継続理由は新たな作品との出会い、離脱理由はイベント終了

最後に、WBCきっかけ利用開始者における「今後も利用したい」と「やめたい」の理由について深掘りします。「今後も利用したい」の理由としては、「新たに観たい作品が見つかったため(31.9%)」や「元々観たい作品やシリーズがあったため(30.4%)」という声が上位に挙がっています。一方で、「やめたい」理由のトップは「WBC2026が終了したため」であり、75.3%と突出しています。続く2位には「キャンペーンの割引が終了してしまうため(31.0%)」が挙がりました。

Netflixが大きく利用者を増やしたWBCキャンペーン。今後のポイントはこの利用者の定着です。まず、WBCのNetflix独占配信時期の新規加入者の多くを占める男性40〜50代のうち、とりわけ男性50代は、他の年代と比べて離脱率が低く、継続意向が高い特長があることが分かりました。

また前回のコラムで、WBCきっかけで利用を開始した人の「やめた」「やめたい」の割合が利用者全体よりも高いことに触れました。解約意向の理由は、WBCというイベント、およびキャンペーンの終了ですが、継続理由の最上位に「新たに観たい作品が見つかった」が挙がっており、これまでの加入者とは違う嗜好も持っていると考えられる“新たな加入者”にとって、魅力となるコンテンツとの出会いが重要であることを示しています。

特集:Netflixの利用者構造をデータで読み解く