第5回:スポーツ、ライブ配信、多岐にわたるディズニーのバンドル戦略
公開日: 2022/11/25
2022年9月、米ロサンゼルスで開催されたカンファレンス“Variety Entertainment Technology Summit”より、ウォルト・ディズニー・カンパニーが2020年に新設したDisney Media & Entertainment Distribution(DMED)部門のトップ、カリーム・ダニエル会長の基調講演をレポートします。

Disney Media & Entertainment Distribution(DMED)部門
ウォルト・ディズニー・カンパニーが制作するコンテンツの流通(劇場、配信、テレビなど)、販売、広告に関する意思決定、およびPL管理を一括して手掛ける部門として設立。コンテンツ制作は、Studios Contentグループ(映画・演劇作品)、General Entertainment Contentグループ(テレビネットワーク向けコンテンツ/ニュース)、ESPN and Sports Contentグループ(スポーツ関連番組)の3グループが担っており、そのすべてのコンテンツをDMED部門が管理する。
※参考:Disney Media & Entertainment Distribution公式サイト
シンシア・リトルトン(Cynthia Littleton)
米「バラエティ(Variety)誌」 共同編集長
基調講演者:
カリーム・ダニエル(Kareem Daniel)
ウォルト・ディズニー・カンパニー Disney Media & Entertainment Distribution部門会長
特集第5回はディズニーのバンドル戦略に焦点を当てました。これまでケーブルテレビを視聴するには、動画配信サービスとは別の契約が必要でした。しかし、Huluが提供するサービスHulu + Live TVでは、動画配信サービスに加えて、多数のテレビ放送のストリーミング配信も楽しめるようになりました。さらに、このHulu + Live TVに加え、ブランド力のあるディズニープラス、スポーツ専門のESPN+をすべて楽しめる「ディズニー・バンドル」も登場。カリーム氏が語る解約率を大幅に下げたバンドル戦略に注目です。
※本記事で触れられている内容は2022年9月時点の情報です
ESPN、Hulu + Live TVからみるケーブルテレビの未来
モデレーター
改めて質問させてください。あなたはコムキャストやチャーター・コミュニケーションズといったMVPD(Multichannel Video Programming Distributors:ケーブルテレビや衛星放送などを含む有料の多チャンネル放送サービス)と契約を交わし、ケーブルテレビであるESPNの配信網を整えました。ESPNは価格面において、常に市場のトップレベルにありますが、テレビ放送市場において、今後こういった契約を交わすのは厳しくなっていくのでしょうか。
カリーム・ダニエル(ウォルト・ディズニー・カンパニー DMED部門会長)
契約をまとめるのは常に難しいものです。しかし、前回の契約も、その前の契約においても、私たちには素晴らしいディストリビューション・チームがいました。彼らは、……(以下、会員限定記事にて掲載)
※本記事はGEM Standard会員様限定となります。
新規登録(無料)いただくと閲覧いただけます。
新着記事
-
AIは映画制作者の才能を開放する:先端テクノロジーがコンテンツ産業にもたらす効率化と民主化の波~釜山国際映画祭2025レポート
(2025/10/10) -
東京ゲームショウ史上最多の出展社数、『ドラクエ』『モンハン』人気シリーズの新作タイトルが集結
(2025/10/10) -
Anime NYC昨年比146%の14.8万人を動員~米国で確立した日本アニメのファンコミュニティ
(2025/10/10) -
ゲーム市場への他業種参入:花王、松井証券によるゲームを活用したマーケティング戦略~TGS2025
(2025/10/02) -
『ミャクミャク』『ラブブ』の人気急上昇、新興キャラクターの推しファン構成を老舗と比較
(2025/10/02)
新着ランキング
-
劇場公開映画 週末動員ランキングTOP10【最新週】
(2025/10/14) -
劇場公開映画 認知率 週間TOP10【最新週】
(2025/10/14) -
劇場公開映画 週末動員ランキングTOP10(2025年10月3日~10月5日)
(2025/10/14) -
劇場公開映画 認知率 週間TOP10(2025年10月4日実査)
(2025/10/14) -
音楽アーティスト リーチpt 週間TOP10【最新週】
(2025/10/09)
アクセスランキング
(過去30日間)
-
2024年の定額制動画配信市場は推計5,262億円、U-NEXTがシェア最大の伸び、6年連続首位のNetflixに迫る
(2025/02/25) -
動画配信の国内市場規模は5,930億円(24年、前年比3.3%増)、2029年には7,873億円規模へ
(2025/02/28) -
『鬼滅の刃』2カ月連続首位、『Snow Man』過去最高の推しファン人数を記録~2025年9月エンタメブランド調査結果
(2025/09/26) -
劇場公開映画 週末動員ランキングTOP10【最新週】
(2025/10/14) - ランキング ジャンル別一覧
-
定額制動画配信サービス 週間リーチptランキングTOP20【最新週】
(2025/10/09) -
『ミャクミャク』『ラブブ』の人気急上昇、新興キャラクターの推しファン構成を老舗と比較
(2025/10/02) -
25年上半期エンタメブランド振り返り(後編)~「推しファン分析マップ【デモグラ編】」でトレンドの性年代分布を俯瞰
(2025/07/11) -
『国宝』と推し活:『歌舞伎』ファン若年化、『吉沢亮』を国民的推しに
(2025/09/02) -
推しファンが作る総合価値を年代別にランキング:VTuber、アイドル、ギャンブル、ガンダムなど傾向が明らかに
(2025/08/01)