2025年上半期最も読まれたマンガを電子、紙、単行本、雑誌横断で調査、『薬屋のひとりごと』『ダンダダン』が電子サービスで存在感を示す
公開日: 2025/07/18
映像、マンガ・書籍、ゲーム、音楽などのメディアを横断してエンタメブランドの真のリーチを比較・評価できる指標“リーチpt※1”をもとに、2025年上半期※2のランキングを発表いたします。メディア横断をはじめ、これまで把握が難しかったサービス横断、デジタル・アナログ横断で真のリーチを把握できるのが本指標の特徴。特集第2回では、マンガにおける紙・電子横断、サービス横断で最も読まれたコンテンツ及び、最も利用された電子サービスを明らかにしました。
※2:集計期間:2025年1月第1週(2024/12/30~2025/1/5)~6月第4週(2025/6/23~6/29)
2024年に続き『ONE PIECE』が紙・電子横断で首位を獲得
TOP3は紙媒体での接触が約半数を占める結果に

上記は「電子コミックの単行本」「電子コミックの雑誌・メディア/サービス」「紙の単行本」「紙のマンガ・コミック雑誌」の4媒体を横断して調査したマンガのリーチptランキングです。2025年上半期の1位は『ONE PIECE』で、10,648ptを獲得し、2位と倍以上の差をつけました。『ONE PIECE』が最も読まれている媒体は「紙の単行本」で38%、次いで「紙のマンガ・コミック雑誌」の24%と6割以上が紙媒体での接触で、TOP20では最も多い割合になりました。2位の『キングダム』、3位の『名探偵コナン』、5位の『鬼滅の刃』も同様に約半数が紙媒体での接触となりました。
一方、4位の『薬屋のひとりごと』は「電子コミックの単行本」が41%、「電子コミックの雑誌・メディア/サービス」が33%と約7割が電子媒体での接触という特徴的な傾向がみられました。
なお、6位には『ダンダダン』が2,450ptを獲得しランクイン。「電子コミックの雑誌・メディア/サービス」での接触がけん引し、上半期だけで2024年の年間リーチpt(2,689pt)に迫る勢いで伸長しています(24年ランキング)。ほか「電子コミックの雑誌・メディア/サービス」の割合が半数以上に達したのは、12位の『チェンソーマン』、16位の『はじめの一歩』でした。『はじめの一歩』は、利用サービスの8割以上が、少年マガジンの公式漫画アプリ「マガポケ」での接触となりました。
電子・紙の媒体別最も読まれたマンガTOP20
『ONE PIECE』が全媒体で首位、電子では『薬屋のひとりごと』『ダンダダン』が上位ランクイン

上記は電子・紙の4媒体それぞれの2025年上半期リーチptのランキングです。媒体横断リーチptで1位を獲得した『ONE PIECE』は、すべての媒体においても首位を獲得。紙媒体では、「単行本」「マンガ・コミック雑誌」ともに、2位と倍以上のpt差をつけました。
媒体別にみてみると、「電子コミックの単行本」の2位には、『薬屋のひとりごと』がランクインしています。利用した電子コミックサービスの内訳をみると、「ピッコマ」が20%、「コミックシーモア」が16%、「LINEマンガ」が12%「めちゃコミック」が11%となっており、複数のサービスで幅広く読まれていることがわかります。また、「電子コミックの雑誌・メディア/サービス」の2位には、媒体横断で6位だった『ダンダダン』が入りました。
そのほか紙のランキングと異なる動きをみせたのは、「電子コミックの単行本」「電子コミックの雑誌・メディア/サービス」の5位に入った韓国発の小説・縦型スクロールマンガを原作とする『俺だけレベルアップな件』。利用したサービスは「単行本」「雑誌・メディア/サービス」ともに「ピッコマ」が最も多く、「LINEマンガ」が続く結果となりました。
「紙のマンガ・コミック雑誌」の5位には、『SAKAMOTO DAYS』が入りました。「週刊少年ジャンプ」で連載中の本作は、媒体横断ランキングでは19位ながら、「紙のマンガ・コミック雑誌」を通じた接触が30%と、TOP20のなかで最も高い割合となり、媒体別ランキングでは上位に入りました。
2025年上半期に最も読まれた電子媒体を調査
「単行本」「雑誌・メディア/サービス」ともに「ピッコマ」が首位

上の図は、電子媒体の「単行本」「雑誌・メディア/サービス」における2025年上半期のリーチptをサービス別に集計し、順位付けしたランキングです。「電子コミックの単行本」では1位に「ピッコマ(13,727 pt)」、2位に「LINEマンガ(12,446pt)」がランクイン。ともに3位以下に倍以上の差をつけました。
「電子コミックの雑誌・メディア/サービス」でも「ピッコマ」が1位を獲得。続く2位は「少年ジャンプ+」、3位に「LINEマンガ」が入りました。「少年ジャンプ+」は単行本では8位でしたが、「雑誌・メディア/サービス」として根強い支持を集めていることがうかがえます。
映像、マンガ・書籍、ゲーム、音楽でのエンタメ接触について、第三者の立場から共通指標を提供。メディア横断の統合リーチやメディア・サービス単位のリーチ比較・評価を可能にしました。全国に住む15~69歳の男女に対して、日次で調査、週次で集計(毎月のべ10万人規模)。
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