第5回:映画興行ビジネスが縮小しても映画ビジネスは極めて順調
公開日: 2022/12/28
2022年9月、米ロサンゼルスで開催されたカンファレンス“Variety Entertainment Technology Summit”より、ブラムハウス・プロダクションズ創始者兼CEOのジェイソン・ブラム氏、および同社社長のアビジェイ・プラカシュ氏による基調講演をレポートします。
ブラムハウス・プロダクションズ
ブラムハウスはジェイソン・ブラムが設立した制作会社で、これまでに150本以上の映画とテレビシリーズを手掛け、劇場興行収入は48億ドル以上を数えます。低予算ながら高品質な映画作品と挑戦的なテレビシリーズでその名を知られており、特にホラー分野で多くのヒットを記録しています。代表的な作品に『パラノーマル・アクティビティ』シリーズ、『ハロウィン』(2018年公開作)、ジョーダン・ピール監督『ゲット・アウト』、M・ナイト・シャマラン監督の『ミスター・ガラス』『ヴィジット』『スプリット』など。
※参考:ブラムハウス・プロダクションズ公式サイト(英語)
アンドリュー・ウォレンスタイン (Andrew Wallenstein)
米「バラエティ(Variety)誌」インテリジェンス・プラットフォーム代表兼チーフ・メディアアナリスト
基調講演者:
ジェイソン・ブラム (Jason Blum)
ブラムハウス・プロダクションズ創始者兼CEO
アビジェイ・プラカシュ (Abhijay Prakash)
ブラムハウス・プロダクションズ社長
特集連載第5回は、世界的に映画館数や劇場公開作品数は減少するものの、付随的売上や配信売上により、映画ビジネスはより活性化するというブラムハウスの主張に言及しました。5年後の配信市場では、レベニューシェア・モデルが主流となっているというジェイソン・ブラムの予測にも注目です。
※本記事で触れられている内容は2022年9月時点の情報です
劇場数&公開作品数は減少するも映画ビジネスは健全に
モデレーター
映画ビジネスは健全な状態ということですが、映画館で上映される作品数は減るのではないでしょうか? その場合、ブラムハウスの事業に影響はないのですか?
アビジェイ(ブラムハウス・プロダクションズ社長)
劇場公開される作品数は全体的には減るでしょう。ただ、当社が強みとしているホラーは、劇場公開に最も合うジャンルの1つです。人々は、映画館で怖い映画を見るという体験が大好きなのです。大人向けドラマ映画は2008年、2009年、2015年……と劇場公開数が減少しており、パンデミックの影響でその傾向は加速しています。全体的な規模としては、パンデミック前の2019年に比べて、劇場公開される作品数は減るでしょう。より低い製作費で、よりターゲットを絞ったマーケティングが行われる傾向もあります。ただ、私たちはまだパンデミック明けの回復初期にあるため、2023年や2024年までの変化については、あくまでも推測でしか語れません。
興行ビジネスが縮小している状況下でも、……(以下、会員限定記事にて掲載)
※本記事はGEM Standard会員様限定となります。
新規登録(無料)いただくと閲覧いただけます。
新着記事
-
U-NEXTの快進撃を解剖する
(2024/10/11) -
「映画館離れ」と「映画離れ」の今
(2024/10/04) -
SNS発のオリジナルキャラクターを分析、『ちいかわ』『お文具』『んぽちゃむ』『おでかけ子ザメ』『コウペンちゃん』の人気が急上昇~2024年9月エンタメブランド調査結果
(2024/09/27)
新着ランキング
-
メディア横断リーチpt 急上昇TOP10(2024年10月第1週)
(2024/10/10) -
メディア横断リーチpt 週間TOP10(2024年10月第1週)
(2024/10/10) -
定額制動画配信サービス 週間リーチptランキングTOP20(2024年10月第1週)
(2024/10/10)